学部・大学院のTOPICS 「アクティブ・プログラム」で学ぶ循環型畜産 ― 映画「村で生きる」上映会を開催

「アクティブ・プログラム」で学ぶ循環型畜産 ― 映画「村で生きる」上映会を開催

経済学部では、学生の主体性と実践力を育むことを目的に、学外での活動を取り入れた「アクティブ・プログラム」を展開しています。学生が社会課題に主体的に向き合い、PDCAサイクルに沿って企画から実践、振り返りまでを行うことで、実社会で求められる力を体験的に身につけることをめざすものです。

その取り組みの一つとして、藤谷岳准教授と冨吉満之准教授(経済学部)が共同で指導するプログラムでは、環境負荷の少ない循環型畜産をテーマに学びを進めています。熊本県産山村で飼育されている「あか牛」の飼育方法について調査し、地域の現状や地域創生の実態を学ぼうという内容です。

今回の上映会は、その学びを若い世代にも伝えたいという学生の思いから企画されたものです。


学生たちが作成したチラシ
企画の趣旨について説明

上映された『村で生きる』は、映像作家の小林瞬さん・中村朱里さん夫妻が、産山村であか牛を育てる井 信行さん親子に密着し、約4年をかけて制作したドキュメンタリー作品です。井さんは、草原での放牧を基本とし、地元産の飼料米や大豆を用いるなど、自然環境と共生する持続可能な飼育技法を実践しています。

同作品は、農業ジャーナリスト賞の受賞や東京ドキュメンタリー映画祭長編部門への入選をきっかけに注目を集め、現在は全国各地での上映を目指したクラウドファンディングも行われています。

当日は、企画を担当した学生が自ら調理した「あか牛カレー」が来場者に振る舞われ、食事を楽しみながら約2時間にわたり映画を鑑賞しました。

参加者には学生たち手作りのあか牛カレーがふるまわれました
参加者には学生たち手作りのあか牛カレーがふるまわれました
あか牛は脂身が少なく肉本来の旨味がたっぷり
あか牛は脂身が少なく肉本来の旨味がたっぷり
企画の背景などについて伝える学生
企画の背景などについて伝える学生
上映会の様子
上映会の様子

企画を担当した学生たちは、「映画を観るだけで終わりではなく、あか牛を実際に味わってもらえたらと思い、カレーをふるまいました。『おいしい』と言ってもらえて、やってよかったと感じました」 「熊本を訪れたことがきっかけであか牛を知り、授業の一環で産山村を取材する中で、その背景や魅力をもっと多くの人に伝えたいと思うようになりました。今後は、久留米など他の地域の特産品についても、その成り立ちやストーリーと一緒に発信できたらいいなと思っています」「環境に配慮したものはどうしても高くなりがちで、これまで自分も価格だけで選ぶことが多かったと気づきました。何かを強制したいわけではありませんが、まず知ってもらうきっかけとして、この上映会には意味があったと思います」と上映会をふりかえりました。

上映会に参加した学生からは、「赤牛カレーがとてもおいしかった」 「牛を育てる大変さや、生産者の思いを知ることができた」「伝統を守ろうと奮闘する姿がかっこいいと思った」といった感想が寄せられました。

学部・大学院TOPICS

TOPICS:「アクティブ・プログラム」で学ぶ循環型畜産 ― 映画「村で生きる」上映会を開催